文法書を続けるコツ

学習プラン

語学習得にとって避けては通れない「文法」。ですが、いざ文法書を買っても、全ページを網羅するのは難しいもの。最初はアルファベットに始まり、人称代名詞や定冠詞、現在形なんかはサクサク進めるのだけど…

(イタリア語なら)直説法現在~近過去~未来… と進み、条件法、接続法のあたりで力尽きる、というパターンじゃないかな

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そして仮定文、接続法半過去あたりで迷宮入り…

私もそうでした。そこで、文法書のすべての項目を網羅しながら勉強し続けるコツをお伝えいたします!

練習問題付きの文法書を用意

まずは大事な文法書選び。すでに持っているよ、という人は無理に買わなくてもいいですが、これから買う方は、書店へ行って実際に手に取ってみることをおすすめします。

ポイントは、文法解説だけではなく、各章や項目ごとに練習問題がついているもの。できれば見開き1~2ページごとに完結していると理想的です。また、自分好みの紙(色、厚さ、手触り)か、好みのデザインか(イラストや写真付きか、カラフルかシンプルか)や、好みの構成(解答が問題のすぐ後に掲載されているか、別冊か。ときどきコラムが載っていたり、etc…)もかなり重要です。「手に取って開きたくなる」「勉強したくなる」気持ちになるかどうか、自分の好みと照らし合わせて選びましょう。

もし、すでに色々なテキストを持っていて、練習問題付きの文法書がないという方は、お手元に検定対策問題集(文法解説付き)などはありませんか? まずはそれでも充分です。

おすすめの書籍は「参考図書」のページに掲載していますので、参考にされてください。

ひとつの章を少しずつ

問題集は、最初のページから順番にやらなくてはいけない、というルールはありません。

最初の章を少し解いたら、次の日は次の章を少し、3日目はそのまた次の章を少し、といった風に、文法の各項目を毎日少しずつやってみましょう。そうするとだいたいどのテキストでも2週間程度で全ての項目のさわりの部分を網羅できます。

最後の章が終わったら、また翌日は最初に戻って、前回の続きから少しずつ解いていきます。

ただし、その言語を学習するのが本当に全く初めてである場合(同じ語族の他の言語も習得していない、これまでに少しもその言語に触れたことがない、ローマンアルファベット以外の文字を使う言語等)、最初の章を数項目じっくり解いてから進めるのが良いかもしれません。

たとえばヘブライ語の場合、まずは文字を覚えなければ話にならないので、文字の読み方、書き方に数日かけて取り組んでから先へと進んでいきましょう。

この辺のさじ加減は、あなたのこれまでの語学学習経験や、その言語との相性なども関わってくるので、自分のことをじっくり見つめながらペースを掴んでいってください。

どんどん汚す

文法書はこの先何度も何度も見返して、長く付き合う相棒になりますので、どんどん書き込みます。

「勉強した年月日」「辞書で調べたことのメモ」「覚えたいフレーズにハイライト」「間違えた練習問題にチェックをつけておく」など、とにかく書き込んで「自分だけの」文法書にしていきましょう。

「勉強した年月日」が入っていると、達成感を得られたり、過去の自分と比べて今の成長度が目に見えてわかるので、おすすめです。

全体を広く浅く網羅したところで一点集中

動詞の活用や単語の格変化がある言語の場合、文法事項を少しずつ勉強していく中で、やはり活用や格変化を覚えるために、ひとつの項目にじっくりと時間をかけなければいけない段階がやってきます。

イタリア語やフランス語の場合は、未来形と条件法、命令法などで動詞の活用が似ているため、ぐちゃぐちゃになりがちです。そこで覚えきれずに学習をやめてしまう人や、覚えていないだけなのに「わからない」「私には難しい」と勘違いして挫折してしまう人、つまづいて先へ進めなくなる人が出るのもこのあたりです。

そんな時は先に進まず、「今日は(今週は/今月は)何を覚えるか」を決めて、集中して覚えましょう。

具体的には、毎日別の章を少しずつ解いていたのを、一つの章に2~3日や一週間など、まとまった日数をかけて取り組み、次の週は次の章に進む、などと進めていきます。

一度で全部わからなくていい

文法書を読んでいると、解説がわからなくてイライラするときがあるわ…

文法書を読んでいて、解説がわからなすぎて本に向かって「はぁ?」と悪態をついたことはありませんか?(私は何度もあります。)

文法の解説というものは、日常生活では使われない文法用語が並ぶために、一度読んだくらいでサクッとわかる人の方が少ないものです。イライラしている時に「主節の主語が従属節の主語と異なる場合…」みたいな文章を読み続けるとイライラは増幅していきます。そんな時は落ち着いて「よし、また次にわかればいいや」くらいの気持ちで構えましょう。

たとえば接続法の箇所を1~2回読んでわからなくても、どうせ数週間後にはまた接続法の項目を勉強するターンが回ってきます。それを何度も繰り返していきますので、いつの日か文法が感覚でわかるようになっているものです。

おわりに

いかがだったでしょうか。

文法書に限らず、語学のテキストはすべて、1ページ目から順番にやらなくてはいけないルールはありません。

まずはすべての章を少しずつ解いてみて全体像を把握し、時々は必要なところに一点集中で時間をかける。ある程度理解したらまた次の章を少しずつ、というサイクルを繰り返すことで、誰もが陥りがちな「現在形まではやったけど、あとは全然ダメだった」みたいなパターンを避けつつ、楽しく、バランスよく文法を攻略していきましょう。

私は実際にこの学習方法で仏検対策をしていましたので、こちらの記事もぜひお読みください。

ご参考になれば幸いです。

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